「47都道府県ピンバッジ」が人気 なぜ「群馬県」が断トツに売れたのか:火曜日に「へえ」な話(2/5 ページ)
地図を扱うゼンリンが都道府県のカタチをしたピンバッジを販売したところ、想定以上に売れている。47種類を販売して、どの都道府県が最も売れたのか。トップは……。
売れそうなピンバッジの特徴
ただ開発にあたって、懸念がひとつあった。「日本列島ピンバッジ」は9種類なので、よく売れたモノとそうでなかったモノの“差”はそれほどなかった。しかし、47種類もあれば話は別である。例えば、人口が最も多い「東京都」はものすごく売れて、最も少ない「鳥取県」は苦戦するかもしれない。
となれば、会社としては「在庫」を抱えることになる。事業の柱ではないとはいえ、ビジネスの世界である。損失を出すわけにはいかないので、慎重な姿勢を崩さず、PRなどにチカラを入れて販売することにしたのだ。
開発メンバーは、売り上げをどのように見込んでいたのだろうか。いろいろ議論していく中で、「人気が出そうなピンバッジには4つの要因があるかも」という考えにたどり着いた。
1つめは「人口」である。東京都、大阪府、愛知県といった都市部に比べると、鳥取県、島根県、高知県の売れ行きはやや渋いかもしれない。単純に「母数=購入者」というロジックである。
2つめは「カタチ」である。多くの人にとって記憶に残っていたり、シルエットが何かに似ていたり、そうした都道府県は人気が出るかもと予想していた。例えば、北海道は「旅行に行ったことがあるし、なんとなく存在感があるよね」、千葉県は「イヌ(チーバくん)のカタチをしていてかわいいよね」といった理由で購入する人が多いのではないかと。
3つめは「販売場所」である。当時、ショップは2カ所あって(現在は4カ所)、いずれも福岡県である。さらに、ゼンリンの本社は福岡県である。立地を考えると、福岡県が上位にくるのではないかと予測していた。
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