学習アプリなのに「ネタ全開」……万バズ連発の「デュオリンゴ」、マーケ戦略の裏側(2/4 ページ)
X(旧:Twitter)などでたびたび注目を集めている「緑のフクロウ」を見かけたことがあるだろうか? 学習アプリなのにネタ全開の、同社のSNS運用戦略に迫る。
「ネタ全開」の公式アカウント、その裏側は
DuolingoのSNS戦略について、重要視している考えは何か。なぜ「ネタ全開」の投稿を繰り返すのか――。マニューCMOに聞いた。
――Duolingoの急成長を牽引(けんいん)しているマーケティング戦略について教えてください。特にSNS活用の観点から、成功の要因や大切にしている価値観は何でしょうか。
われわれにおけるマーケティングの役割はブランド構築にあります。特に注力しているのは「ブランドの人格化」です。メインキャラクターのふくろう(デュオ君)はインフルエンサーとして、一人の人間のアカウントかのようにSNSでふるまいます。
このアカウントをフォローした人がコミュニケーションを取ったり、面白い投稿を楽しんだりすることで、Duolingoのブランド構築とブランドイメージの浸透につなげることを目指しています。こうした人格はプロダクトを売りつけるために動かすのではなく、見ている人に楽しさを提供することに重きを置いています。
まずはブランドを知ってもらい、楽しい印象を持ってもらう。そして語学の勉強をしようと思い立った時に、Duolingoを思い出してもらうことを目指しています。
――Duolingoはグローバルに展開しているが、人格は統一させているのでしょうか?
人格は各市場のトレンドや関心事に合わせ、適合させています。また、SNSアカウントに対するユーザーの声を聞きながら、何を楽しいと感じるのかについてインスピレーションを受け、投稿するコンテンツに生かしています。
各市場には責任者を配置しており、コンテンツを展開する上での判断や、オーディエンスの反応をとりまとめる役割を負っています。収集したデータは本国に集約し、ユーザーのインサイトを導き出しています。
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