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王者楽天ポイントに迫れるか? 新生Vポイントの“勝算”「ポイント経済圏」定点観測(4/5 ページ)

CCCマーケティングが運営するTポイントと、SMBCグループが運営するVポイントが統合し、新生Vポイントが誕生した。企業発行ポイントの市場規模は2.5兆円を超えているが、新生Vポイントの勝算はどこにあるのか。

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PayPayと楽天の強み

 次に「PayPayポイント」について見ていこう。「QRコード決済のPayPayが圧倒的な顧客基盤を持つ。PayPayを中心に力を入れていく動きになってくる」と吉本氏。コード決済の利用は、PayPayが47.0%と他にダブルスコアを付けて圧倒的だ。このPayPayをスーパーアプリ化し、金融を中心とした各サービスにつなげていくのが基本的な作戦になる。


利用しているQR・バーコード決済(MMD研究所 2024年1月調査より)

 もう一つ、総合ECサイトにおいて、楽天市場とAmazonの2強に続く3位に「Yahoo!ショッピング」がつけている。最近はヤフー、LINE、PayPayの各種サービスに特典が付く有料サービス「LYPプレミアム」の大規模キャンペーンを行うなど、ECサイトの存在感を高めようとしている。

 そして「楽天ポイント」だ。楽天はECとクレジットカードの2つで、圧倒的なシェアを持っているところに最大の強みがある。「楽天市場で買い物するとき、楽天カードを作らないと損。楽天カードを使って楽天ポイントを貯めようという、この黄金法則がしっかりと定着している」と吉本氏も分析する。


(出典:ゲッティイメージズ)

 さらに業界トップのネット銀行である「楽天銀行」、トップの座をSBI証券と争う「楽天証券」も傘下に持つ。キーとなる経済圏のサービスのほとんどで、トップか2強に位置しているのが楽天の強みだ。

 一方で他の経済圏の基盤となっているモバイル通信についてはまだ弱い。4月に契約者が650万人を超えてきた楽天モバイルだが、約9000万契約に達するNTTドコモとは大きな差がある。

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