「富士山ローソン」問題 黒い目隠し幕にたくさんの穴、なぜ区分けしなかったのか:スピン経済の歩き方(3/6 ページ)
山梨県富士河口湖町にある“富士山ローソン”の向かいに設置した「黒幕」に、穴が開けられていたようだ。この不毛なイタチごっこを見ていると、日本がなかなか「オーバーツーリズム」を解決できない理由がよく分かる。なぜかというと……。
「富士山ローソン」問題を解決するには
では、どうするのかというと「ゾーニング」である。観光客が有名観光地だけに集中しないように政府や観光客が他の観光地をPRして客の分散を図ったり、地域住民の生活圏内と観光客の行動圏が重ならないようにしたりして、観光公害を軽減させることを「ゾーニング」と呼ぶ。詳しくは、以前公開した記事「『渋谷に来ないで作戦』は成功か ハロウィーン対応を誤れば、街が衰退する」をお読みいただきたい。
では、このゾーニングで富士山ローソン問題をどうやって解決をするのかというと簡単だ。他にも富士山ローソンをつくればいい。
当たり前だが静岡や山梨で、富士山を背にしているローソンは、河口湖駅前店だけではない。近くの「ローソン富士河口湖町役場前店」もそうだし、河口湖町以外ならばもっとある。
また、「富士山セブン」や「富士山ファミマ」も多い。看板はローソンのように青色ではないが、Instagramには映える写真も多く掲載されている。
では、なぜ外国人観光客はローソン河口湖駅前店ばかりに集中するのかというと、「ハズしたくない」からだ。
皆さんも海外旅行をするとき、初めての国で観光する際にはネットやSNSの口コミ、ガイドブックで紹介されているイチオシのスポットへ素直に行くだろう。現地のガイドに「ここが人気のスポットです」と勧められたら素直にそこを目指すだろう。
旅行の日程も決まっていて移動できる範囲も限られている中で、独自に見つけた穴場スポットへ向かうのはリスクが高い。そこで、「ここを抑えておけばハズレがない」という定番スポットについつい足が向いてしまわないか。ローソン河口湖駅前店の前にいる外国人観光客もそうだ。
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