コラム
東京の地下鉄には、なぜ分かりにくい「乗り換え駅」があるのか:鉄道の「雑学」(1/4 ページ)
首都圏の地下鉄乗り換えは「複雑で分かりにくい」と言われることがある。なぜ、そのような乗り換え駅が生まれてしまったのだろうか。
大学進学や就職などをきっかけに上京してきた人から、「東京の地下鉄は使いにくい」と言われることがある。
筆者自身も、予備校から大学時代にかけて都内の地下鉄の乗り換えには困惑していた。大学では鉄道研究会にいたにもかかわらずだ。ある程度大人になってそれなりにいろいろと出かける用事ができて、ようやく慣れてきた状態である。
幼少期から東京周辺で暮らし、よく都心に出てくるような生活を送っていれば東京の充実した公共交通機関を利用し尽くせるのかもしれない。しかし、そんな人ばかりではないのである。
こんなところに「乗り換え駅」が?
東京の地下鉄路線図を見ると、意外な駅が近接して「乗り換え駅」になっていることが多い。逆に、近接していても乗り換え駅になっていないところもある。
地下鉄で乗り換え駅になっている場合は、文字通り「地下で乗り換え」のケースが多い。例えば永田町駅(有楽町線、南北線、半蔵門線)と、赤坂見附駅(銀座線、丸ノ内線)は、地下で乗り換えができる。
しかし、そのような場合はけっこうな距離を歩かされる。国会議事堂駅(丸ノ内線、千代田線)と溜池山王駅(南北線、銀座線)も、歩く飯田橋駅(JR中央総武緩行線、南北線、有楽町線、東西線、都営大江戸線)などもそうだ。
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