Z世代の約6割が「給与額が低い」と回答 会社に求める評価制度は?
調査から、Z世代の約6割が「給与額が低い」と考えていることが分かった。「自身の能力を正しく評価されている」と感じていない人もいるようだ。では、どのような評価制度を望んでいるのだろうか?
人事DXシステム「One人事」を運営するOne人事(東京都品川区)が、Z世代(16〜28歳)の社会人を対象に実施した調査から、58.3%が「自身の給与額を低い」と捉えていることが分かった。
理由としては「物価は上がっているのに一昔前の給与額という感じ」「基本給が増えない」「新入社員の時から変わっていない」「残業しないと、手取りが20万円にならない」などが挙げられた。
「自身の給与額が高い」と回答したのは11.3%にとどまったが、「業務内容に合わせて、しっかりと給与も上がっていく」「会社も若い子を育てるのに力を入れているから環境はとても良い」といった肯定的な意見も寄せられた。
では、Z世代は会社に対してどのような評価制度を望んでいるのか?
Z世代が望む評価制度は?
Z世代が望む評価制度の1位は「成果主義(個人の成果に基づいて評価)」(21.5%)だった。2位は「能力主義(個人のスキルや知識に基づいて評価)」(20.8%)、3位は「年功主義(年齢や勤続年数に基づいて評価)」(11.1%)だった。
成果主義については、「社員のやる気が上がる」「頑張った分だけ評価されたい」「成果が自分より出ていない人が年齢などによって自分以上に給料をもらっていたら不平等」といった意見が見られた。
その他、「能力やスキルがある人とない人が同等の給料はとても不公平に感じる」と能力主義を支持する声や「スキルなどで他人と比べられるのは、頑張る理由にもなるが苦痛になる」「(現状)勤続年数が多く優秀な人が正しく評価されていない」と年功主義を希望する意見も見られた。
自身の能力に対する会社の評価をどう感じているかについても調査した。58.7%は「自身の能力を正しく評価されている」とした一方、41.3%は「正しく評価されていない」と感じていることが分かった。
「特に評価基準が知らされていない」「評価基準が曖昧で、いつも平均的な評価」「評価の際に上司の内情が大きく絡んでいる」といった評価の公平性に欠けるとの主張も見られた。あいまいな評価指標に対する不満から、成果主義や能力主義を望む声が多い結果になったことがうかがえる。
現在の勤務先の評価制度は?
しかし、現在の勤務先の評価制度は理想と同様で、1位は「成果主義」(18.9%)だった。以降も同様に「能力主義」(17.9%)、「年功主義」(16.3%)と続いた。
その他、担当する職務や役割に基づいた評価「職務主義」(9.2%)や組織やチームへの貢献度に基づいて評価する「貢献主義」(3.8%)、年間の給与をあらかじめ決定し、分割して支給する「年俸制」(3.1%)、企業の業績に応じて報酬が決まる「企業業績連動制」(2.8%)などの少数意見も寄せられた。
調査は正社員として勤務する、16〜28歳の社会人を対象にインターネットで実施した。調査期間は2024年6月17〜25日で、有効回答数は435人。
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