インタビュー
“ひんやり”が1.5倍持続! 冷感ウェア「氷撃α」が好発進 3社のコラボ技術で“海外”が見えてきた:日本発の素材(3/5 ページ)
暑さ対策が迫られるなか、クーリングウェア「氷撃α」が発売された。2017年から発売されているクーリングウェア「氷撃フリーズテック」の進化版で、従来製品の約1.5倍の冷感持続性を持つという。国内のみならず米国でも反響があるというが、どんな製品なのか。
冷感持続性が1.5倍になった「氷撃α」
氷撃フリーズテックは好評で、2023年の売り上げは、2017年比で約20倍も増加している。一方で、毎年暑さが厳しくなるなか、「冷感効果を感じづらい」という声が聞かれるようになった。
そこで、より冷感効果の高い製品を開発しようと模索するなかで、住友化学が開発した世界初の個体ポリマー型温度調節材料「コンフォーマ」に注目した。
「コンフォーマは、繊維自体に吸熱と放熱の特性があり、環境に応じて温度を自動でコントロールできます。暑い、あるいは寒い環境下でも、人が快適だと感じる衣服の快適域に近づけることが可能です」
新製品を開発する過程で、コンフォーマとユタックスの冷感プリントをかけ合わせたところシナジー効果が生まれ、氷撃フリーズテックに比べ約1.5倍の冷感持続性を持つ「氷撃α」の開発にいたった。何度も同製品を試したという佐々木氏いわく、「35度以上でカンカン照りの野外環境下でも快適でラクだという実感があった」そうだ。
加えて、氷撃αは洗濯耐久性が高い特徴もある。リベルタ社によれば、50回洗濯しても初期性能の約70%をキープするという。
「コンフォーマは高価格になるため、コンフォーマと遮熱の糸を半々ぐらいずつ使った生地に冷感プリントを施してコストを抑えました。結果的に、高い冷感効果を維持しながらバランスの良いコスト感に落ち着いたと思います」
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