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ドクターイエローはなぜ生まれ、消えていくのか:杉山淳一の「週刊鉄道経済」(1/6 ページ)
「幸せの黄色い新幹線」こと、ドクターイエローが引退する。JR東海とJR西日本の発表によると理由は老朽化。そして今後は新しいドクターイエローはつくらず、営業車両N700Sで計測を実施するという。そこでドクターイエローの誕生から引退までを振り返り、営業車両での計測について考えてみたい。
「幸せの黄色い新幹線」こと、ドクターイエローが引退する。
JR東海とJR西日本が2024年6月13日に発表した内容をまとめると、「理由は老朽化」「JR東海保有のT4編成は2025年1月で引退」「JR西日本保有のT5編成は2027年以降に引退」「今後の計測は、JR東海が保有する営業車両、N700Sで実施する」となる。
つまり、新しいドクターイエローはつくらない。「2027年以降、黄色い新幹線はない」という寂しいニュースだ。
ドクターイエローという愛称は、国鉄時代から関係者が使っていたらしい。ドクターイエローの本来の仕事は「電気・軌道総合試験車」だ。架線やレール、保安信号などに異常がないか、あるいは交換・修理が必要な段階に至っていないかを検査する役割を担う。営業用には使わない。営業列車と同じ速度で走り、高速にデータを処理する列車だ。
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