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欧米の製造現場でヒューマノイドロボット導入の動き 「人型」にこだわる本当の理由とは:AI×社会の交差点(1/4 ページ)
配膳ロボットにヒューマノイドロボット。AI企業がロボット産業に挑む理由とは?
AI×社会の交差点
AIの発達が急速に進んでいる。AIの進化・普及によって社会にどのような変化が起きるのか。野村総合研究所でIT技術のリサーチを行うチームが萌芽事例やニュースなどを取り上げ、新たな課題と可能性について多角的に解説する。
ふと立ち寄ったファミリーレストランで、店員に代わってラーメンやチャーハンを運ぶ配膳ロボットを見かけることも珍しくなくなった。
例えば、ガストやバーミヤンを展開するすかいらーくホールディングスは、2022年12月、約2100店に3000台もの配膳ロボットの導入を完了している。導入されたのは、中国テック企業PuduTechが開発するネコ型配膳ロボット「BellaBot」だ。
身近な生活空間の中で活躍する配膳ロボットはサービスロボットと呼ばれ、工場で安全柵越しに活用するような産業用ロボットとは区別される。サービスロボットはルンバのような家庭用ロボット掃除機を除き、長年期待されてきたものの普及には程遠い状態が続いていた。
先のコロナ禍での非接触の推奨、そして飲食店における人手不足があったとはいえ、サービスロボットが身近な存在になったことは、一昔前では考えられない躍進といえるだろう。
ChatGPTをはじめとした生成AIのブームの陰で、ロボットにも新たなトレンドの兆しが見え始めている。それが、ヒューマノイドロボット(人型ロボット)である。なぜ、AIテック企業は「人型」ロボットの開発にこだわるのか。
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