ニュース
ドンキでバカ売れの家電「置くだけエアコン」 担当者「特に人気の地域がある」、なぜ?(2/2 ページ)
ドン・キホーテ(東京都目黒区)の「どこでも置くだけエアコン」(店舗上限価格4万3780円)が好調だ。同社でもかなりの高価格商品でありながら、2023年4〜8月における売り上げは家電部門でトップ、PB商品でも3位にランクインしているという。人気の理由を同社PB企画開発部の今井潤氏に聞いた。
北海道と東北で大人気、なぜ?
このようにさまざまな改良を加えた置くだけエアコンだが、スペックと価格の両立に苦労したという。置くだけエアコンは店舗上限価格が4万3780円と、ドン・キホーテでは高価格帯商品だ。「弊社はディスカウントストアですので購入しやすい価格にする必要があります。そこで類似品の展開をやめ、置くだけエアコンのみに絞りコストを下げました」(今井氏)
4月の発売以降、2024年モデルの売り上げは予算比約150%と好調に推移。地域別では、北海道と東北での売れ行きが特に好調だという。今井氏は「近年の気温上昇に加え、北海道や東北はもともと全ての部屋にエアコンを設置する文化が無い地域です。設置工事が不要で手軽にすぐ使える利便性が支持される要因ではないでしょうか」と分析する。
今や、夏の定番商品にまで成長した置くだけエアコン。来年以降の商品展開について、今井氏はカラーやサイズの拡充はコスト面から考えていないという。その一方で、設置方法の簡略化や操作性の改善など、使いやすさに焦点を当てた改良を検討中とのこと。猛暑を追い風に、置くだけエアコンはどこまで売り上げを伸ばせるか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ビオレ「冷タオル」が好調 真夏の工場でも使われる「ひんやり力」、課題は?
花王が展開する「肌温度を下げる」冷却シートの売れ行きが好調だ。一般消費者だけでなく、工場や現場仕事など暑さが厳しい環境で働く人々からの支持も獲得している。その一方で、ある課題も見えてきた。
ドンキ、「日傘」のようなTシャツを開発 ジャケットと組み合わせたい担当者が着目した“小さな”イライラ
ドン・キホーテが5月中旬に発売した「ジャケットを着ても脱いでもサマになるTシャツ」(2189円)が、注目を集めている。ビジネスシーンで着用できるデザイン性だけでなく、これからの猛暑の時期に向けた、「日傘」のような“ひんやり”機能も搭載した。
ソニーの「着るエアコン」前年比2倍の売れ行き、人気の秘密は?
ソニーの充電式冷温デバイス「REON POCKET」が売れている。昨年は、発売3日で初回出荷分1万台が完売。今年のモデルはどのような特徴があるのか。
ワークマンの“ひんやりTシャツ”が人気、売れている理由は?
ワークマンが夏の新作アイテムとして発売した「高機能Tシャツ」シリーズが売れている。“冷感”や”消臭”といった機能性やデザインが異なる全6種類を展開している。同シリーズはどんな特徴があり、どんな点が支持されているのか。
「半端な対策では命にかかわる」 山善の”プレミアム水冷服”がたちまち完売、現場のニーズとどう合致した?
全国的に猛暑が続く中、山善が展開する水冷式の冷却服「ダイレクトクール」の売れ行きが好調だ。夏場の作業向けウェアは数多くあるが、差別化ポイントはどこにあるのか。「猛暑対策展」で取材した。
