インタビュー
インバウンドに沸く渋谷ドンキ 「深夜帯」は一人勝ち状態に?:免税売上は過去最高(3/3 ページ)
多額の“外貨”を稼ぎ出す、渋谷ドンキの戦術はいかに。運営会社に取材した。
勝因に「深夜営業」?
免税売り上げが右肩上がりに伸びている理由について、「深夜営業」も大きな要因ではないかと秦氏は話す。実際、渋谷ドンキでは午後9時以降から免税売り上げ額が上がり始め、午前1時ごろにピークを迎える。この時間帯の免税売り上げが、渋谷ドンキの一カ月の免税売り上げのうち約30%を占めるという。
「海外のお客さまは夜の時間を有効的に使いたいという方が多い。昼間に観光をして、夜に買い物に行くという流れは以前からあった。ドンキは『時間消費型』の店舗であり、ワクワクドキドキできる空間を目指している。そこに深夜も営業している利便性が合致したのではないか」
秦氏が考察するように、渋谷の大型商業施設「渋谷ヒカリエ」「渋谷スクランブルスクエア」「渋谷PARCO」はそれぞれ午後9時に営業終了する。もちろんこの時間以降も営業している商業施設はあるが、深夜帯にさしかかるにつれライバルは確実に減っているといっていいだろう。渋谷ドンキは深夜帯で“一人勝ち”しているのかもしれない。
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