「資さんうどん」東京・神田で3日間の衝撃 北九州発、チェーン店の勢いが止まらない:火曜日に「へえ」な話(3/4 ページ)
北九州のソウルフード「資さんうどん」の勢いが止まらない。2023年、大阪に初出店したところ、全店で売り上げがトップに。今年の7月、東京の神田に店を構えたところ、完売が続いた(3日間限定)。なぜ、人気を集めているのか、取材したところ……。
時代に逆行
話を大阪に戻す。2023年11月、大阪に初出店したわけだが、反響はどうだったのか。売り上げの数字を見ると、全店で1位である(7月末現在)。
北九州市には20店舗あるので、どうしてもカニバリが生じて、1店舗当たりの売り上げは下がってしまう。にしても大阪に上陸して、まだ1年もたっていないのにいきなりトップに躍り出たということはどういう意味があるのか。もちろん、まだ1店舗にとどまっていること、ご祝儀相場であることも考えられるので、早計なことは言えないが、これまでのところ店で食べた人の胃袋をきちんとつかんでいるようだ。
では、なぜ多くの人から支持されているのだろうか。もちろん「味がおいしいから」といった理由を挙げる人が多いと思うが、個人的には「時代に逆行している」ことも影響していると感じている。
例えば、営業時間。働き方改革や人手不足などの影響を受けて、24時間営業を見直す飲食店が増えている。にもかかわらず、資さんうどんは「24時間営業」を掲げている(一部の店舗を除く)。あと、店内が広いのだ。限られたスペースの中に1人でも多くの人を入れて、回転数を上げて売り上げを伸ばす。こうした店舗は、確かににぎわいを感じられるが、どこかワチャワチャしていて落ち着かないこともある。
資さんうどんの場合、店内の座席はゆったりとした設計となっていて、他の客とほどよく距離感が保たれている(カウンター席はやや狭さを感じるところもある)。店内の雰囲気もどこか昭和を感じられるデザインとなっているので、時代に逆行というか、タイムスリップした雰囲気が漂っていることもお客にウケているポイントのような気がしている。
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