インタビュー
日本の「知育菓子」外国人になぜ人気? 「3倍の値段」でも売れるワケ:「ねるねるねるね」以外も(2/3 ページ)
インバウンド需要が盛り上がる中、外国人の定番土産となっている日本の菓子。そうした中、SNSを中心に“知育菓子(DIY Candy For Kids)”と呼ばれるジャンルが海外でたびたび話題になっていることをご存じだろうか。
コロナ禍が追い風に
海外からのニーズを受け、2015年に知育菓子ブランド「ポッピンクッキン」シリーズの海外展開を開始。現在は14カ国・地域に輸出しており、国別の輸出取引額が最も大きいのは米国で、次いで中国、韓国、台湾、香港と続く。
コロナ禍前は中国が輸出取引額でトップだったが、同国の経済やビジネス環境の変化で取引が減少、現在は2位だった米国が逆転して頭一つ抜けているという。
「当社にはコロナ禍で売り上げが半減したブランドもありましたが、知育菓子はコロナ禍の『イエナカ需要』で売り上げが伸びた珍しいカテゴリーです」
インバウンド需要が復活した現在、国内販売も好調だ。外国人が多く訪れるドン・キホーテにおける、同社の知育菓子のインバウンド売上伸長率は、2022年・2023年比較で312%に達した。売り上げを国・地域別に見ると韓国、中国、台湾の順に売れているという。人気商品は「ポッピンクッキン たのしいおすしやさん」「ポッピンクッキン ハンバーガーやさん」「ポッピンクッキン つくろう!おべんとう」だ。意外にも、「ねるねるねるね」が売り上げトップということではなかった。
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