NewDaysの「スゴおに」350万食を突破 3年経っても売れている理由:「弁当」をおにぎりに(5/5 ページ)
具のボリューム感をウリにしたNewDaysのおにぎりシリーズ「スゴおに」が、3年間で約350万食を販売した。月1ペースで新商品を発売し続けているが、どのように人気を維持しているのか。スゴおにのこだわりを聞いた。
近年の「おにぎり」の課題は?
最後に、近年のおにぎり人気の傾向を尋ねると、「2極化の傾向がある」と宮野氏。
「スゴおにのように食べごたえなどコスパを重視する方と、価格が高くても具材のクオリティーやおいしさを優先する方とで、2極化しているように捉えています。ニューデイズは市中のコンビニよりおにぎりの種類が多いと思うのですが、ボリューム系と高級路線のどちらも注力していますね」
スゴおにのようなヒット商品が出ている一方、おにぎりの売り上げを伸ばすには課題がある。昨今の原材料高騰によって、値上げを余儀なくされている。これは、市中のコンビニ各社も同様だろう。
「今までと同じ商品を作ると売価が上がってしまうので、非常に苦戦しています。頻繁な値上げにならないよう期間を検討しながら、必要に応じて値上げをしています。または、なるべく現状の規格のままで価格を維持できるよう努めています」
おにぎりの価格がじわじわと値上がりするなか、セブン-イレブン・ジャパンでは、138円に値下げした「手巻おにぎり しゃけ」(従来品より51円値下げ)と「手巻おにぎり ツナマヨネーズ」(同13円値下げ)をこの7月に発売。ツナマヨは、これまで100%マグロだった原料の一部にカツオを使用することで、製法、開発へのこだわりはそのままにコストダウンを実現したという。
スゴおにがさらに売り上げを伸ばしていくには、「より斬新なアイデア」と「おいしさ」に加えて、「コスパの良さ」も維持していく必要がありそうだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
なぜ、すき家は“ディストピア容器”を提供するのか 「並盛430円」のスゴさが見えてきた
すき家が一部店舗で導入している容器が「ディストピア」のようだと、たたいている人がいる。だが1000円以下で食べられる牛丼チェーンに対して皮肉を言うことは、全てわれわれに特大ブーメランになって返ってきているのだ。どういうことかというと……。
なぜマックで“客への反撃”が増えているのか いまだ続ける「スマイル0円」との関係
マクドナルドの店員が客にブチギレしている様子の一部始終がSNSで拡散され、話題となっている。1月には迷惑客への対応で英雄視されたマッククルーもいたが、なぜこのような事態になっているのだろうか。
「薄皮たまごパン」7カ月で1200万個の大ヒット ランチパックたまご味と消費シーンがどう違うのか?
山崎製パンの「薄皮たまごパン」が異例のヒットを記録している。2024年1月の発売から7カ月で1200万パックを販売し、圧倒的な存在感を示している。なぜこれほど売れているのか。


