不快な汗がドロンする? グンゼの「アセドロン」累計85万枚を突破 「ベタつき」解消で大ヒット:SNSで話題(5/5 ページ)
グンゼが2024年3月に発売した新ブランド「アセドロン」が好調だ。発売からわずか半年で85万枚を販売するなど、物価高騰の中でも売り上げを伸ばしている。
予想を上回る反響、SNSが後押し
そのほか、好調な販売を記録している要因にSNSでの口コミも挙げられる。特にX(旧Twitter)では、購入者による投稿が700件近くに上り、その多くが好意的な内容だったという。
少数ながら「汗」という言葉が商品名に入っていることで、ネガティブなイメージを持つ声もあったというが、「良くも悪くも話題になること自体が良いこと。『なんか気になる』という反応が重要」と、同社は必ずしもマイナスに捉えていない。
SNSを通じて購入者から直接的に反応を得られることで、今後の商品開発や改良にも生かせると期待を寄せる一方、課題も見えてきた。一部のユーザーから、猛暑時の汗対策としてさらなる性能向上を求める声も寄せられていることから、より機能性の高い新製品の開発にも意欲を見せている。
グンゼは、アセドロンを単なる夏向け商品と捉えるのではなく、年間を通じて、さまざまな場面で汗の問題を解決する商品として進化させていく考えだ。その一環として、秋冬向けの新商品開発に着手した。秋冬の「汗冷え」に注目し、暖かさを担保しながら汗冷えも防げる商品の開発を進めている。
さらに、他社製品とのコラボレーションの可能性も指摘する。「例えば、現場系の空調作業服の下に着るインナーとしてアセドロンが搭載されれば、快適性が大幅に向上するかもしれない」(日和さん)
独自技術と戦略的なマーケティングにより、アセドロンはインナーウェア市場に新たなポジションを確立しつつある。気象庁によると、今年も残暑が厳しくなるという。アセドロンの勢いもまだ続きそうだ。
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