リップモンスターが人気の「KATE」 渋谷に旗艦店が登場、反響は?:グローバル展開を本格化(3/5 ページ)
1997年に誕生した化粧品ブランド「KATE」。2014年からグローバル化を加速し、この7月にはグローバル旗艦店として「KATE TOKYO 渋谷サクラステージ店」をオープンしているが、どうやって世界に売っていくのか。
意表を突いた「口紅」が爆発的ヒット
記憶に新しいヒット製品が、現在もなおブームが続く「リップモンスター」シリーズだ。「つけたての色が続く落ちづらい口紅」としてコロナ禍の2021年5月に発売したところ、爆発的にヒットした。
「KATEでは、『既成概念に縛られないメイク欲を刺激する提案』を大事にしていて、リップモンスターはまさに逆転の発想から生まれた商品です。マスクで口元が隠れていても、メイクを楽しみたい気持ちがなくなったわけではない。マスクをしても色落ちしにくい口紅なら、そうした人たちのニーズを満たせるのではないかと考えたんです」
保湿力もありながら長時間つけたての色が持続する機能性に加え、「世界観」にもこだわりを反映した。色のネーミングは「水晶玉のマダム」や「ラスボス」など個性的で、SNSでも話題を呼んだ。
「一つひとつのネーミングには物語があります。例えばオレンジ系カラーの『憧れの日光浴』の場合、モンスターは夜行性で日中は活発に動けないことから、日光浴を『憧れ』と表現しました」
認知が広がった後も間髪入れずに新商品を発売したり、体験型のデジタルコンテンツを立ち上げたりしてファンを拡大しているそうだ。
KATEのカテゴリー別の売り上げランキング(直近)を見ると、1位「口紅」、2位「アイブロウ」、3位「アイライナー」、4位「アイシャドウ」で、リップモンスターがブランド全体に多大な影響をもたらしたことがうかがえる。
「リップモンスターは海外でも人気が高まっていて、特に台湾で好調です。日本で大ヒットしている商品という切り口でKOL(キーオピオニオンリーダー)の方にSNSで紹介いただき、リップモンスター関連の投稿が台湾で増えています」
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