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「NHK受信料不要テレビ」 小売り各社が注力も、大手家電メーカーは“控えめ”なワケ(2/5 ページ)
チューナーレステレビに対する各社の取り組み方には「温度差」が存在する。チューナーレステレビの販売を積極的に推進する企業と、そうでない企業があるのだ。
各社がチューナーレステレビに注力する理由
各社がチューナーレステレビに注力する理由は多岐にわたる。
1つ目に、価格競争の激化が挙げられる。チューナーレステレビは地上波チューナーを搭載しない分、製造コストを抑えることができ、従来のテレビよりも安価に販売できる。特にドン・キホーテは低価格戦略を強みとしており、チューナーレステレビでもその戦略を貫いている。
2つ目に、顧客ニーズの変化である。動画配信サービスの普及により、地上波放送を視聴しない層が増えている。特に若い世代を中心に、インターネット経由でコンテンツを楽しむライフスタイルが定着している。チューナーレステレビはこうした新たな顧客ニーズに応えている。
3つ目に、新たな収益源の開拓が挙げられる。家電業界はスマートフォンやタブレットの普及により、従来のテレビの需要が減少傾向にある。その中でチューナーレステレビは新たな市場を創出し、収益源として期待されているのだ。
4つ目に、店舗への集客効果である。チューナーレステレビを目玉商品として販売することで、店舗への集客力を高める狙いがある。特にドン・キホーテは来店客に「ついで買い」を促すことで、売り上げ全体の向上を図っている。
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