ツライ……中間管理職が感じている負担 「上司・経営層とのコミュニケーション」を押さえた1位は？

働き方改革以降、7割以上の中間管理職が「負担が増えた」と感じていることが、スタメン（東京都千代田区）による調査で明らかになった。中間管理職が負担だと感じる要因とは。

[サトウナナミ，ITmedia]

　働き方改革が推進されてから、7割以上の中間管理職が「負担が増えた」と感じていることが、HRテックサービスを手掛けるスタメン（東京都千代田区）の調査で分かった。中間管理職の負担が増えている原因は……？

中間管理職の負担に関する調査（写真AC）

ツライ……中間管理職が感じている負担の1位は？

　94.9％が「中間管理職の負担は他の役職と比べて比べて大きい」と答えた。内訳は「とても負担が大きい」が24.3％、「負担が大きい」が33.1％、「どちらかというと負担が大きいと思う」が37.5％だった。

中間管理職の負担は他の役職と比べて大きいと感じるか（スタメン調べ）

　負担を感じる要因は「部下の業務のフォロー」が最も多く14.6％。次いで「上司や経営層とのコミュニケーション」（11.1％）、「部下とのコミュニケーション」（10.1％）という結果に。経営層と現場の調整に負担がかかっていることが読み取れる結果となった。

負担を感じる要因（スタメン調べ）

　働き方改革の浸透に伴って中間管理職の負担はどう変化したのか。合わせて74.0％が働き方改革によって管理職の負担が増えていると考えていることが分かった（「増えていると感じる」が36.2％、「やや増えていると感じる」が37.8％）。

働き方改革の浸透に伴って、中間管理職の負担はどう変化したか（スタメン調べ）

　組織の課題については「中間管理職の負担が増加している」が最も多く、13.6％だった。「次世代の育成ができていない」（11.6％）、「本部と現場に情報格差や距離がある」（8.2％）と続いた。

組織の課題（スタメン調べ）

　中間管理職の負担を軽減するために必要だと感じる施策とその理由について聞くと、以下のコメントが寄せられた。

• 経営と営業との間で両者により近い存在で考えて意見し、活動できる立場であるため、その存在価値についての見直しや活動しやすい環境・待遇の整備が必要。また、一般社員と同様に守られる仕組みを導入することが重要だと考える（40代、医療、係長・課長）
• 成果に応じた適切な評価が必要。現在、新人教育の場面で、育つと辞めてしまうという繰り返しばかりで苦労している。辞めてしまう原因は、平等評価ばかりで頑張っても頑張らなくても一緒という事実に嫌気が差してしまっているからだと考えている（30代、建設業、係長・課長）

　調査は11月15〜22日にインターネットで実施。企業に勤める中間管理職を対象とした。有効回答数は1366件。