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クエッ、クエッ、クエッ♪ 59歳の「チョコボール」が生む新たなワクワク「次の駅まで」に読めるハナシ(2/3 ページ)

森永製菓のチョコボールが誕生したのは、1967年のこと。その後、おもちゃのカンヅメはずっと続いていますが、企画はどのように進めているのでしょうか?

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歴代の担当者が一人で決める

 チョコボールが誕生したのは、1967年のこと。その後、おもちゃのカンヅメはずっと続いていますが、企画はどのように進めているのでしょうか。


56代目の「キョロクレーン缶」

1967年に発売した「ピーナッツボール」

 菓子マーケティング部の中野詩菜さんに聞いたところ「カンヅメの中に何が入っているのか。実は社内でも公表していないんですよね。社長も知りません。歴代の担当者が一人で決めていて、現在の担当は私になります」とのこと。

 なぜ秘密にしているのかというと、おもちゃのカンヅメの中身は当てた人しか分からないから。

 カンヅメを開けるときのワクワク感を楽しんでもらうために秘密にしているそうですが、であれば社内でも秘密にしたほうがワクワクするのではないか。ということで、担当者一人が“水面下”で企画を進めているそうです。


チョコボールのキャラメル

 今回、クレーン缶を採用した理由として、中野さんは「キダルト」というワードに注目しました。キダルトとは、子ども(キッズ)と大人(アダルト)を組み合わせた造語のことで、子ども心を持ち続ける大人のこと。

 現在、おもちゃ市場は「大人も遊べる」「大人でも買いたくなる」商品が盛り上がっていることもあって、中野さんは大人も子どもも楽しんでいるクレーンゲームに注目したそうです。

 おもちゃのカンヅメを企画する際、担当者は「時代の空気」「流行り」などを意識しているそうです。昨年、登場した「キョロガチャ缶」も、街中でカプセルトイ専門店が増えていることを受け、企画を進めたといいます。

 おもちゃのカンヅメは年に1〜2種類のペースで登場していて、今回のクレーン缶は56代目。これまでたくさんの景品が姿を現しましたが、その中で注目を集めたモノが2つあります。


2015年の「開かずのカンヅメ」

 1つめは、2015年の「開かずのカンヅメ」。当時の担当者は「コト消費」(モノだけではなく、体験を消費してもらうこと)に注目しました。カンヅメのフタを開けて、おもちゃを楽しんでもらう。それだけではなく、なにか体験を提供できないかと考え、謎が解けないと開かないカンヅメを開発しました。


2017年の「しゃべる!金のキョロちゃん缶」

 2つめは、2017年の「しゃべる!金のキョロちゃん缶」。くちばしをなでるとキョロちゃんがしゃべり始め、なで方によってしゃべる言葉が変わるという仕掛けになっています。

 また、このキョロちゃんの色は金色。「チョコボール=金のエンジェル」というイメージが強いこともあって、消費者から人気を集めたそうです。ちなみに、銀色のキョロ缶はなく、今後も未定だそうです。

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