「知らなかった」インボイス制度対応、トップ5は? 導入2年で見えてきた課題
インボイス制度の導入から2年が経過した。見えてきた課題や、見落としやすい対応を調査したところ……
2023年10月から始まったインボイス制度。導入から2年以上が経ち、経理担当者が直面している問題や起きやすいミスなどが分かってきた。
経理BPOサービスを提供している、インボイス(東京都千代田区)の調査によると、インボイス制度により、63%が「適格請求書の要件確認」業務が増えたと回答した。次に増えた業務として挙げられたのは「適格請求書の保存」(51%)、「適格請求書の取得業務」(38%)と続いた。
「知らなかった」インボイス制度対応 トップ5は?
見落としやすいインボイス制度対応を調査したところ、1位は「料金回収代行サービスなどの税控除処理」で60.3%が「知らなかった」と回答した。
以降「代理交付された適格請求書の仕入税額控除」(56.3%)、「課税事業者から免税事業者に切り替えているケースがある」(46.9%)と続いた。インボイス制度対応が業務の一部として定着した現在でも、対応漏れがないか確認する必要があることが分かる。
勤め先のインボイス制度対応に不安を感じることについては、32%が「適格請求書の取得が漏れていないか」を挙げた。2位は「受領した適格請求書の要件確認が正確にできているか」(29%)、3位は「帳簿の作成ができているか」(23%)だった。
運用はできている一方で正確性に不安を抱えている人も一定数以上確認できる結果となった。また、「困ったときに、相談する相手がいない」との回答も14%あり、一定の不安を抱えている人も少なくないといえる。
同社は調査を踏まえて、「インボイス制度対応に対する課題や影響はさまざまな場面で発生しているが、それらは業務負荷の増加という分かりやすいものから、心理面や知識面など周囲からも担当者本人でも発見できていないものまで多数存在している」とコメントしている。
調査は企業に勤務している累計1900人を対象にインターネットで実施した。期間は2024年9月2〜3日。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
2024年に「取得してよかった資格」 簿記を抑えた1位は?
2024年に「取得してよかった資格」を調査した。人気な「簿記」を抑えた1位は何だったのか?
派遣で働くことにした理由 「高時給」を抑えた、1位は?
エンバイトを運営するエン・ジャパンの調査によると、68.0%の人が「派遣で働いた経験」があることが分かった。派遣で働くのはなぜか、「高時給」を抑えた1位は?
フリーランスエンジニア、契約終了の理由は? 「3カ月以内」の早期解約は65.3%に
フリーランスエンジニアとの契約を3カ月以内に終了させている理由を調査した。どの点が問題だったのかというと……
派遣会社の約4割「直近3年で利益減」 倒産件数も増える中、どう動く?
派遣会社の倒産が増えており、利益が減っている企業も4割に上る。実態を調査した。
高年収企業ランキング 「キーエンス」を抑えた、平均年収3000万円企業は?
SalesNowは「2023年全業界年収ランキングトップ10」を発表した。3位は「光通信」(平均年収2101万円)、2位は「キーエンス」(同2278万円)だった。平均年収3000万円以上の1位の企業とは?


