カルビーが「冷凍食品」に本格参入、100億円規模目指す どんな商品を展開?(1/2 ページ)
カルビーは2028年頃までに、冷凍食品事業に本格参入すると発表した。「じゃがりこ」発のホットスナック「ポテりこ」については、全国のスーパーでの展開も目指すという。他社の冷凍食品に対し、どのように差別化を図るのか。
カルビーは1月23日、冷凍食品事業に本格参入すると発表した。2028年頃までに「じゃがりこ」発のホットスナック「ポテりこ」などを量産し、業務用のほか、全国のスーパーでの展開も目指す。
同時に、しれとこ斜里農業協同組合(以下、JAしれとこ斜里)と連携し、斜里町に新たな冷凍加工施設を建設すると発表した。冷凍食品向けを中心とした、ジャガイモの新たな調達拠点に位置付け、新領域への足掛かりとする方針だ。
100億円規模を目指す
「ポテりこ」は、ジャガイモを使用した「じゃがりこ」ブランド発祥のホットスナック。現在はアンテナショップ「カルビープラス」などで取り扱っている。店内で揚げて提供する商品で、外側の「カリッと感」と、ホクホクとした中身が特徴だ。見た目はじゃがりこのような円筒状で、じゃがいもをカットした一般的なフライドポテトとは形状が異なる。
同社が現在、冷凍食品事業として展開しているのは、こうした業務用やグループ会社のカルビーポテトが手掛けるOEM商品など。現在の売上規模は年間10億円ほどだが、家庭用などへの本格参入によって、近いうちに100億円規模を目指すという。
同社の江原信(まこと)社長は「ただの冷凍食品ではなく、カルビーらしい特徴のある冷凍食品を全国のスーパーに卸したい」と説明。第一歩として家庭用「ポテりこ」の商品化を進めたい考えだ。業務用と家庭用の比率は、現時点では「家庭用がやや多め」を想定している。
「じゃがポックル」のホットスナックも構想
家庭用冷凍食品のフライドポテトにはすでに食品各社が進出しているが、どのように展開していくのか。江原社長は「カルビーポテトが、OEMベースで北海道産の特徴を生かしたフライドポテトを展開しているが、やや高価格帯ながら選好されている」とコメント。ブランド力や価格帯の違いで差別化することで、勝機はあると見ているようだ。
江原社長は「今はまだ構想段階」としながらも、業務用としてホットスナック仕様の「じゃがポックル」(皮付きのジャガイモをフライした同社のスナック菓子)の開発にも乗り出したい考えも示した。
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