「ペコちゃんmilkyドーナツ」人気の理由は? 計画比2倍の売上を引き出す“ミルキー”の力:不二家の新業態(2/4 ページ)
不二家の新業態「ペコちゃんmilkyドーナツ」が好調だ。2024年9月に1号店をオープンしたところ、12月までの売り上げは計画比の約2倍で推移しているという。ブームの影響で競合が多いドーナツを、どのように売っていくのか。
ミルキーをイメージした「素朴なドーナツ」
カカオ豆などの原材料高騰により、洋菓子店は苦境に立たされている。帝国データバンクによると、2024年の洋菓子店の倒産数(1〜11月で42件)は過去最多に迫るペースで推移している。そんななか、不二家ではフードコート向けの新業態としてドーナツ専門店「ペコちゃんmilkyドーナツ」をオープン。2025年から本格的に展開するという。
「当社の洋菓子店では、創業当初から『ソフトドーナツ』を販売しており、幅広い層から人気を得ています。現在は生産能力の都合で毎週金曜のみ、エリアや店舗を限定した販売ですが、金曜はドーナツ目当てで来店される方もいます。こうしたロングセラー商品があることと近年のドーナツブームに着目して、新業態を開発しました」
同ブランドの看板商品は、ロングセラー商品「ミルキー」のミルク風味をイメージした「milkyドーナツ」。ドーナツ生地やクリームにミルキーに使用している北海道産の練乳を使用して、ミルキー風味を表現している。揚げ油には米油を使用し、ソフトで口どけの良い食感に仕上げた。
ラインアップは、プレーン、いちご、チョコレート(各165円)、中にミルキークリームを詰めた「milkyクリームドーナツ」(187円)、濃厚な味わいに仕上げたイートイン限定の「milkyドーナツソフト」(330円)など。季節限定のフレーバーやクリスマスやバレンタインなどイベント限定商品も用意している。
ドーナツ以外のメニューとして、「のむmilky(ホット、アイス)」(各400円)と「プレミアムmilkyソフトクリーム」(カップ400円、コーン450円)なども提供している。ドーナツを主力としつつ、ソフトクリームを第2の柱として成長させていく考えだ。
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