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クルマの「音」は演出できる? EV時代に“サウンドビジネス”が広がってきた高根英幸 「クルマのミライ」(3/5 ページ)

騒音規制が厳しくなった今も、エンジン音や排気音などのサウンドはドライバーの気分を高める重要な要素だ。近年は高性能EVでも、走行音などを演出するシステムを導入している。自動車メーカーなどは個人ユーザーの満足度を高めるために工夫を凝らしている。

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「車内が静かなほど良い」とは限らない?

 一方、EVが徐々に乗用車市場に現れ始めると、その走行音の静かさによって、歩行者に自車の存在を気付かせにくいとして問題視されるようになった。走行時に周囲に存在を示すように音を放つシステムも開発されるようになる。

 そしてエンジン車の方も、静粛性と従来のクルマの楽しみの両立が図られるようになっていく。

 エンジン車でも排気音でドライバーを楽しませることが難しくなると、意図的に吸気音を車内に響かせることで加速感を楽しめるようにしたスポーツカーも増えていった。近年では、これすらも電子化、すなわち前述のオーディオによるサウンドチューニングが普及しており、それを利用するケースが珍しくないのだ。


トヨタ86/スバルBRZは、先代モデルではエンジンの吸気音を高めて車内に伝えるサウンドクリエイターが組み込まれていた(写真中央付近の管)。これはバルブを交換することで好みの音色に変えられたが、現行モデルのGR86/BRZではスピーカーからの電子音に変更された

 エンジン車ではマフラーを交換せず、マフラーカッターと呼ばれるテールパイプだけを装着して、リアビューの個性化を図ることを目的としたカスタムも支持されるようになってきた。

 一方で、排気音が与える特別感もまた、クルマを個性化して楽しむフリークには必須のアイテムとして、自動車業界に認知され続けている。

 高性能な高級車は、騒音規制の対象となるエンジン回転数までは音量を抑えるようにサイレンサーを通し、それ以上の回転数ではバイパスを通すことで、高出力とスポーティーな排気音を両立させる技術を開発した。

 騒音規制の測定基準が「最高出力を発生するエンジン回転数の半分」という規則を逆手に取って、それ以上の回転数やスポーツモードでは大音量とする仕組みを作り上げたのだ。

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