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「姫、お待ちしておりました」忍者レストラン、“接待需要”に勝機? 海外富裕層も魅了する戦略とは(4/4 ページ)
東京で2001年から続く「忍者レストラン」が好調だ。コロナ禍で多くのテーマレストランが閉店する中、なぜ“生き残り”を果たせたのか。
課題は「日本人需要」
大手町への移転から1年が経ち、現在の状況はどうか。金原氏によれば「ほぼ満席の状態が続いている」とのことで、従来と同じく外国人旅行者・ビジネス利用・記念日利用が多いという。
ビジネス利用では、いわゆるハイクラス層のほか「『今日に賭けている』という機会に利用される方が増えた感覚があります」と金原氏は話す。コロナ禍以降の「グレードアップ」も、順調に集客につながっているとみてよさそうだ。
一方で、「春節」や「お花見シーズン」に予約が集中するなど、外国人旅行者の動向に影響を受けやすい点は課題だという。
「予約は2カ月前から可能なのですが、海外のお客さまだと、当店を目的に来日される方も多いので初動が早い。一方で日本の方だと、直前に満席状態を見て断念されることもあるのではないかと思います。移転を知らなかったという声も多くいただいているので、その点も含めて周知を広げていきたいです」(金原氏)。
金原氏によれば、同店では「大阪や福岡など、外国人観光客のハブとなるようなエリアにも、さらにFC出店できれば」と考えているという。インバウンド観光が活気を増していく中、同店は再び国内、そして世界に展開を広げられるか。
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