インタビュー
「見分けるのはほぼ不可能」――NISA普及でフィッシング詐欺横行、対策急務に(1/5 ページ)
「フィッシング詐欺にあった覚えはない」と思っていても、そもそも気付くことが非常に難しい。その手口とは。
筆者プロフィール:斎藤健二
金融・Fintechジャーナリスト。2000年よりWebメディア運営に従事し、アイティメディア社にて複数媒体の創刊編集長を務めたほか、ビジネスメディアやねとらぼなどの創刊に携わる。2023年に独立し、ネット証券やネット銀行、仮想通貨業界などのネット金融のほか、Fintech業界の取材を続けている。
「証券口座が乗っ取られた」――。NISA(少額投資非課税制度)の拡充で投資初心者が急増する中、証券会社のサイトに似せた偽サイトに個人情報を入力させるフィッシング詐欺が横行している。
サイバーセキュリティ対策を手掛けるトレンドマイクロによると、証券会社9社に対して少なくとも10種類のフィッシングキットが使用され、投資家が意図しない中国株購入などの被害が相次いでいる。詐欺手口の巧妙化が進み、「正規サイトと見分けることはほぼ不可能」(本野賢一郎詐欺対策チーフアナリスト)との指摘も出ている。顧客が被害に気付くまでに平均2年9カ月かかっており、対策は急務だ。
最新のフィッシング詐欺の手口はどのようなものなのか、対策法はあるのか。4月16日にトレンドマイクロが開催したセミナーの内容を一部紹介する。
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