インタビュー
モスの「690円バーガー」が1700万食を突破 バーガー戦国時代に”新王者”誕生か:1年で1700万食を販売(3/4 ページ)
モスバーガーの「新とびきりシリーズ」が発売1年で累計1700万食を突破した。国産牛100%パティによる“プチ贅沢”ニーズの取り込みが奏功し、売り上げや客数の増加にも寄与している。その背景と今後の展開を探る。
モスバーガーは「和」をテーマに差別化を図る
ハンバーガー業界では、各社が自社の強みを生かした差別化戦略を展開している。マクドナルドは、500円台のセットや時間帯別メニューの提供のほか、販売チャネルを連携させ、利便性を高めて顧客獲得を図っている。近年では、「サムライマック」など、ボリュームや素材にこだわった高付加価値のバーガーにも力を入れている。
ただし、グローバルチェーンであることから、パティなど食材のほとんどは世界各国からの調達を基本方針としている。
一方、モスバーガーは「和心エンジョイ」をキャッチフレーズに、日本生まれのハンバーガーチェーンとして「和」の要素と季節感を強調した商品を販売している。今回の「新とびきりシリーズ」では、国産牛100%のパティや北海道産チーズなど国産素材にこだわって差別化を図った。
また、物価高を受けて各社が値上げを実施したことで「品質は良いが、高い」とされてきたモスバーガーの相対的な割高感は薄れつつある。この変化も、国産牛100%のパティによる「プチ贅沢」訴求が消費者に受け入れられた背景といえるだろう。
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