インタビュー
「ごみを売るのか?」から大ヒット 今治発・ホコリの着火剤、その後どうなった?(4/4 ページ)
「ごみを売るのか?」そんな声から始まった今治発のホコリの着火剤。意外な発想が話題を呼び、大ヒットにつながった。その後、売れ行きはどうなったのか?
「ペット」「ベビー用品」市場にも参入
新たな市場への展開も進めている。アウトドアイベントでのペット同伴率の高さに着目し、ペット専用の拭き取りタオル「pet towel」(3520円)を販売している。岡山理科大学いきものQOL(動物の福祉やQOL〈生活の質〉向上を追求する研究機関)と、愛媛県産業技術研究所との産学官が連携し、約2年半をかけて開発した。
風呂上がりの犬を拭いたときに付着する毛がタオルに絡みにくく、洗濯時に取れやすくなっているのが特徴だ。発売当初は、フェイスタオルサイズでありながらバスタオル並みの価格設定に不安もあったが、想定以上の反響を呼んでいる。
さらに、オーガニック国際認証(OCS)を取得している強みを生かし、商品開発を推進している。3月から、オーガニックコットン100%で編み上げたベビーグッズを展開。帽子、手袋、靴下の3点セット(3万3000円)を、ピンク、イエロー、ブルー、無染色の4パターンで販売している。
西染工は「今治のホコリ」をきっかけに、新たな商品展開を進めている。アウトドア、アパレル、ペット、ベビー用品と多角的に商品ラインアップを拡充。染色工場としての技術を基盤に、環境に配慮した製品づくりとブランド構築を進めている。伝統産業が持つ技術力と創造性が、新たな価値を生み出そうとしている。
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