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雪塩さんどは「一本足打法」で終わらない――ヒットを生み出し続ける秘密とは?地域経済の底力(3/4 ページ)

大ヒットとなった「雪塩さんど」。ただ、宮古島の雪塩社が危険視するのは「一本足打法」になることだ。ヒットを生み出し続けるためには、どのような考え方が必要なのか。インタビュー後編。

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社名変更で、求人への応募数が倍増

 2024年、創業30周年の節目に社名をパラダイスプランから宮古島の雪塩に変更した。

 「社名というのは、親しみやすく、分かりやすいのが一番良いと思います。皆さんから、『雪塩さん』や『雪塩の西里』と呼ばれていたので、それに合わせて変えるべきだと考えました。ただ、『株式会社雪塩』ではつまらないので、宮古島の雪塩にしました」

 この社名変更は、採用においても効果があったという。「求人への応募数が倍になりました。特に県外からの応募が増えました」


製塩所に併設されている「雪塩ミュージアム」

 一方で、企業としての理念や歴史を伝えていくことの重要性も感じている。

 「昨年10月以降に入社した人は、パラダイスプランという旧社名すら知りませんし、そうした人はこれから増えていきます。創業の頃からの思い、そして会社の根幹をなす価値観は、しっかりと伝えていかなければならないと考えています」

 この課題に対して、西里社長は積極的に社内教育を行っている。

 「新入社員研修ではもちろん、全社員研修という形で、パート社員も含めて必ず月1回は1時間半の勉強会を行っています。忙しいので、嫌がる人もいますが(笑)。ただ、そうした教育をしっかりと行っていくことが、企業としての実力につながると思っています」

 現在の従業員数は170人(うち正社員110人)で、その半数は県外出身者だという。社員寮も次々と建設しなければならないほど、成長している。

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