就活に生成AI、76%が「エントリーシート添削」に利用 企業側の本音は……?
AI活用が学生の間で広がる中、「就職活動」にAIを活用することについて、企業はどう考えているのか。
ChatGPTなどのAIサービスを就職活動に活用したことが「ある」と回答した学生は約6割――。そんな結果が、オファー型就活サービスを手掛けるi-plug(大阪市)の調査で分かった。一方、エントリーシートや履歴書などの作成でAIを活用することについて、企業側としてはさまざまな受け止めがあるようで……。
ChatGPTなどのAIサービスを活用したことが「ある」とした人は86.9%に上った。前回(2024年)調査と比較して、26.4ポイント増加。学生にとって、AIの活用は身近になってきていると考えられる。
就活でAIをどう使っているのか
AIの活用場面については、「就職活動」が最も多く63.0%に達した。「大学の授業や課題/研究におけるアイディア出し」(50.5%)と続いた。
就職活動において、どの場面でAIを活用したのか。最も多い回答は「エントリーシートの履歴書の添削」で76.3%。また、「面談・面接対策」は前回調査から34.6ポイント増加し、48.1%に。企業の選考対策でAIを活用している学生が増えている様子が明らかになった。
エントリーシートや履歴書の作成時にAIを使っている人に具体的にどの項目で活用したか尋ねた結果、「志望動機」が最も多く88.6%。「自己PR」が86.4%で続いた。
企業側の反応は……?
エントリーシートや履歴書の内容について、AIの活用有無を見極めるための対策を「行っている」とした企業は2.1%にとどまった。
対策については「面接などの対話で事実か確認する」「生成AIが使いやすい単語や文章の言い回しなどが使われていないか確認する」などの回答が挙がった。
エントリーシートや履歴書の作成時にAIを活用することの是非について、46.8%の企業が「どちらともいえない」と回答した。約半数の企業が明確な考え方を定めていない状況が明らかになった。また、「良いと思う」派は31.1%、「良くないと思う」派は22.1%だった。
「良いと思う」とした回答者からは「誤字を確認するためといった活用であれば、歓迎したい」「生成AIを用いるのも、スキルの一つ」といったコメントが挙がった。
「良くないと思う」理由では「自身の言葉で書いてほしい」「採用のミスマッチが発生する」などの意見が集まった。
調査は5月12〜15日に実施。同社のオファー型就活サービスOfferBoxに登録している2026年卒業予定の学生を対象とした。有効回答数は563件。企業対象の調査は5月12〜14日に実施。新卒採用を実施する企業を対象とした。有効回答数は365件。
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