2015年7月27日以前の記事
検索
インタビュー

「GIGAスクール構想」立ち上げで陣頭指揮 文科省「文教政策トップ」に聞く:日本のデジタル教育を止めるな(2/4 ページ)

教育デジタル化の大きな転換点となった「GIGAスクール構想」はなぜ必要だったのか。審議官としてGIGAスクール構想立ち上げの陣頭指揮をとり、現在は文部科学審議官である矢野和彦氏に、MM総研代表の関口和一氏がインタビューで迫る。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-

GIGAスクール構想の大義名分「端末を勉強で活用する方法を身につけよう」

――整備には学校現場から懐疑的な意見もあったのではないですか?

 国際比較データを見ると(図2)日本の子どもたちは電子デバイスをよく使っているが、遊びに使っている。チャット、1人用ゲームをする時間はOECD平均(注2)を大きく上回っています。

 一方、学校外で宿題や課題のために関連資料を見つける作業はほとんどしていない。つまり遊びで使っているけれども、勉学のための利用はほぼゼロです。

 つまり、子どもたちは電子デバイスに親しんでいるけれども、使い方が非常に偏っている。決して遊びが悪いと言っているわけではないです(笑)。


図2 日本の子どもたちは「学習」での電子デバイス利用率が低い(文部科学省の提供資料。データはPISA調査2018の結果を文部科学省引用)

編集(注2)教育に関する国際比較データとして連載第3回で紹介した経済協力開発機構(OECD)が実施するPISA調査。義務教育修了段階(15歳)において、これまでに身に付けてきた知識や技能を、実生活のさまざまな場面で直面する課題にどの程度活用できるかを測る。

――学校でデジタルを活用した勉強の仕方を教えようということですね。

 (端末を)学校に入れると、みんな遊ぶんじゃないかと言われました。しかしちょっと待ってほしいと。遊びにも使えるけれども、学習にもちゃんと使える。学習での利用はOECD平均をはるかに下回っている状況を踏まえ、学校でどのように勉学に使うのかをちゃんと学ばないといけないですよね。

 「端末を勉強で活用する方法を学校で身につけよう」ということがGIGAスクール構想の1番の大義名分でした。これがスタートだったわけです。

 現在は端末やICT機器をかなり使っていることも分かっています(図3)。9割の児童生徒が分からないことがあった時に端末で調べる。画像や動画、音声などを活用することで学習内容がよく分かる。友達と考えを共有したり比べたりするようになっています。


図3 9割以上の小中学校がICT機器を日常的に利用している(文部科学省の提供資料)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る