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なぜ今、ドコモは住信SBIネット銀行を買うのか? 4200億円の本当の勝算(1/5 ページ)
ドコモが住信SBIネット銀行に対してTOBを実施すると発表した。銀行領域への本格参入が遅れたドコモだが、その狙いはどこにあるのか……。
筆者プロフィール:古田拓也 カンバンクラウドCEO
1級FP技能士・FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックベンチャーにて証券会社の設立や事業会社向けサービス構築を手掛けたのち、2022年4月に広告枠のマーケットプレースを展開するカンバンクラウド株式会社を設立。CEOとしてビジネスモデル構築や財務などを手掛ける。
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NTTドコモは2025年5月29日、住信SBIネット銀行に対してTOB(株式公開買付け)を実施すると発表した。全株取得後に同社を完全子会社化し、2025年11月をめどに連結に組み込む。買収総額は約4200億円だ。
ドコモはKDDIやソフトバンクに比べ、銀行領域への本格参入が出遅れていたが、今回の買収で一気に追いつくだけでなく、むしろその先を狙う形となる。
注目すべきは、単なる「銀行機能の取得」ではなく、住信SBIネット銀行が展開するBaaS(Banking as a Service)である「NEOBANK(ネオバンク)」だ。つまり、事業会社向けの金融プラットフォームもあわせて獲得することにあると考えられる。
これが、ドコモが目指す「dポイント経済圏」の中核となる金融事業において、喉から手が出るほどほしいインフラに映ったのかもしれない。
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