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「甘酸っぱい初恋」の象徴だったカルピスが、“甘いだけ”になりつつある理由:スピン経済の歩き方(3/8 ページ)
100年以上続く老舗ブランド「カルピス」に、ここ数年変化が起きている。以前の甘酸っぱさよりも、甘さに寄せている印象があるが、なぜだろうか。
なぜカルピスはスイーツに寄せてきているのか
では、なぜ「甘酢っぱいおいしさ」を訴求してきたカルピスが、ここにきて「プリン」や「シュークリーム」という「甘さの塊」のようなスイーツに寄せてきているのか。
個人的には「日本人の中で“甘酸っぱい”よりも“ガッツリ甘い”を好む人が増えている」ことが大きな理由ではないかと考えている。
マイボイスコムが2025年1月、全国10〜70代の9043人を対象に「好きな味」「つい選んでしまうような味」について質問したところ、1位は「甘い」で47.3%。つい選んでしまうのも「甘い」が14.5%とダントツに多かった。ちなみに、カルピスの特徴である「甘酸っぱい」は29.8%で8位にとどまった。
この結果は、読者の皆さんもうなずけるのではないか。スーパーやコンビニに行けば、プリンやシュークリームなど多種多様なスイーツが売っているし、観光地や商業施設でも人気スイーツ店は大混雑。テレビなどのメディアでも毎日のように新しいスイーツを紹介している。
昔はケーキなどが好きなのは、子どもや女性が多いというイメージもあったが、今やおじさんが1人でパフェを頬張っていることなど、ちっとも珍しくない。
では、なぜこんなにも日本人は「糖分」を求めるようになったのか。いろいろな見方があるだろうが、この30年で日本人の食べ物から「酸味」が減ったことも大きいのではないかと思っている。
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