コメの次はうなぎが高騰? “白いダイヤ”争奪戦で、やっぱり日本は買い負けるのか:スピン経済の歩き方(1/7 ページ)
「うなぎの中国依存」という深刻な問題を抱えている日本。今後も日本人が安くておいしいうなぎを食べ続けるために、必要なことは……。
スピン経済の歩き方:
日本ではあまり馴染みがないが、海外では政治家や企業が自分に有利な情報操作を行うことを「スピンコントロール」と呼ぶ。企業戦略には実はこの「スピン」という視点が欠かすことができない。
本連載では、私たちが普段何気なく接している経済情報、企業のプロモーション、PRにいったいどのような狙いがあり、緻密な戦略があるのかという「スピン」をひも解いていきたい。
土用の丑(うし)の日を控えて「うなぎ商戦」が盛り上がっている。
独自開発した調理機器の導入などでリーズナブルな「うな重」を提供し、創業から2年10カ月で国内390店舗以上に拡大した「鰻の成瀬」は、この7月も出店ラッシュが続いている。高知県初出店となる店舗を含め、4店舗が新たにオープンする予定だ。
コンビニ各社も趣向を凝らした「うな重」を発売する。例えばファミリーマートでは土用の丑の日に合わせて、人気和食店「賛否両論」監修のタレが付いた「鹿児島県産 うなぎ蒲焼重」(上が2850円、特上が4100円)などの予約を受け付けている。
「うなぎを食べたいけど、高いんだよな」という人たちの注目を集めているのは、7月15日に発売される日清食品の「謎うなぎ丼」である。これはカップ麺に入っている「謎肉」と同様に、大豆を使ったプラントベース食品で、“うなぎのかば焼き”の味を再現したものだ。2024年には関東甲信越など一部地域で販売され、大きな話題となったことから、2025年には全国で発売するという。
気軽に「うなぎ味」だけでも楽しみたい人に向け、2025年3月にはマルハニチロが「うなぎソーセージ」(参考小売価格378円)を発売した。魚肉ソーセージに鹿児島産のうなぎを配合して、手軽にかば焼の味を楽しめるというものだ。
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