コラム
“赤字メニュー”も辞さず それでも収益を生むフランス料理の設計術:『レストランビジネス』(2/4 ページ)
レストランの原価管理の工夫から、長く愛される名店の共通点までを解説する。スペシャリテや空間演出、ブランド力など、繁盛店が実践する“続く店”の秘けつに迫る。
レストランでのワインの仕入れ価格
レストランでのワインの仕入れ価格は通常の小売価格の70%程度ですが、高価格帯であれば50%、低価格帯であれば80〜90%になることもあります。仕入れる数量が多かったり、直接生産者から仕入れたりすれば価格を抑えられます。ペアリングに組み込んだり、グラスで提供したりして、できるだけロスがでないように工夫しています。
日本酒もワインと同様に、半合(90ミリリットル)、1合(180ミリリットル)、4合瓶(720ミリリットル)と容量が増えていくにしたがって、原価率が高くなります。
飲食店、特に個人事業主の場合は、経営や原価管理がどんぶり勘定であるとよく指摘されます。食材の価格変動をキャッチアップできていなかったり、レシピで食材の分量がはっきり決められていなかったり、決められていたとしても、その通りにつくられていなかったりして、想定よりも原価率が高くなったりするのが理由です。利益よりも売り上げや客数が重視されることも、一因に挙げられます。
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