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社員に“学び直してほしい”スキル 2位「セキュリティ」、1位は?

企業はリスキリング施策において、どのようなスキルを重視しているのか。パーソルイノベーションReskilling Camp Company(東京都港区)が調査を実施した。

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 業務の複雑化や環境変化への適応が求められる中、企業が従業員にリスキリング機会を提供する動きが加速している。企業はリスキリングでどのようなスキルの獲得を重視しているのか。パーソルイノベーションReskilling Camp Company(東京都港区)が調査を実施した。

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企業におけるリスキリング施策の実態調査(写真AC)

社員に“学び直してほしい”スキル 2位「セキュリティ」、1位は?

 直近1年の間で、従業員のリスキリング施策に関する取り組みを「実施した」という回答は44.5%に上り、前回よりも2.8ポイント上昇する結果となった。

 企業規模別に見ると、大企業では「実施した」という割合が前回より1.3ポイント増加し64.6%に上った。一方で、中小企業、スタートアップでは4.9ポイント増の38.3%となった。大企業が先行して取り組んでいるものの、中小やスタートアップ企業でも取り組みを実施する企業が増えてきていることが分かる。業種別では、製造業の実施率が高く、前回より4.2ポイント増の66.0%となった。

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直近1年の間で、従業員のリスキリング施策に関する取り組みを実施したか(パーソルイノベーション調べ)

 リスキリング施策において重視されるスキルの1位は「AI活用」(ChatGPTなど)となり33.3%に上った。2位は「セキュリティ」(30.5%)、3位は「ITプロジェクトマネジメント」(30.2%)と続いた。生成AIの発達に伴って、それらを活用するためのリスキリングが重要視されていることが明らかになった。

 企業規模別で見ると、大企業の1位は「ITプロジェクトマネジメント」となり40.6%。2位は同率で「AI活用(ChatGPT等)」「セキュリティ」(各39.1%)が続いた。

 一方で、中小、スタートアップ企業の1位は同率で「AI活用」「ビジネス構想」(各27.8%)となった。3位は「アプリケーション活用」(26.5%)が続いた。企業規模にかかわらず、AI活用は欠かせないスキルの一つになっていることが分かった。

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リスキリング施策において重視されるスキル(パーソルイノベーション調べ)

 リスキリングの対象となる人の所属については「情報システム、ITシステム」が最も多い結果となり、45.3%に上った。「経営企画」(42.1%)、「人事」(35.8%)と続いた。

 大企業では「情報システム、ITシステム」が最も多い結果となり55.6%に達した。一方で、中小、スタートアップ企業では「経営企画」(45.7%)が最も多く、経営層との距離が近い組織体制ならではの傾向が見られた。

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リスキリングの対象となる人の所属(パーソルイノベーション調べ)

 リスキリング施策の失敗例について、最も多い回答は「研修・学習内容が実務にマッチしていなかった」となり45.6%に上った。次いで「従業員任せになり、成果につながらなかった」(37.2%)、「対象者が学習を完了できなかった」(35.1%)が続いた。

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リスキリング施策の失敗例(パーソルイノベーション調べ)

 DX人材を「確保・獲得できている」とした人は39.0%にとどまり、46.6%の企業でDX人材の「確保・獲得ができていない」ことが明らかになった。DX人材の確保・獲得の仕方については「社内育成・研修」が最も多い回答となり62.8%。次いで「出向・転籍」(53.2%)、「中途採用」(42.4%)が上位となった。

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DX人材を確保・獲得できているか(パーソルイノベーション調べ)
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DX人材の確保・獲得の仕方(パーソルイノベーション調べ)

 調査は5月1〜8日に実施。企業に務める全国の男女660人から回答を得た。

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