コラム
フレッシュネスバーガーはなぜ伸び悩むのか 立ちはだかる「中途半端」の壁(1/4 ページ)
6年ぶりに店舗数を拡大したフレッシュネスバーガー。しかし、ファストフードでもなければグルメバーガーでもない、どこか中途半端な印象だ。そうした状況を打開し店舗数を伸ばすには、どうすべきなのか?
本連載について:
都市ジャーナリストでチェーンストア研究家の谷頭和希氏が、現代のビジネスシーンを深く掘り下げる。都市再開発の成功例や課題、企業戦略の変化、消費者文化の進化に注目し、表面的な現象だけでなく、その背後にある背景を探る。日々変化する消費トレンドを通じて、社会や企業の動きに迫り、これからのビジネス環境や戦略について考えさせられる視点を提供していく。
フレッシュネスバーガーの店舗数が、6年ぶりにわずかに増加した。2025年4月時点での店舗数は157店舗、前年4月は155店舗であったため、2店舗の微増だ。同店は2019年に店舗数を大きく拡大し、2020年4月には185店舗に達したが、その後は減少傾向が続いた。
しかし、フレッシュネスバーガーの最盛期は2007年で、当時の店舗数は192店舗だった。現在もこの数は超えておらず、いわば「200店舗の壁」に直面している状況だ。
つまり、決して悪くはないが、かといって順調とも言えない、そんな“パッとしない”状態が続いている。実際、現在は外食大手のコロワイドの傘下にあるが、それ以前はユニマットグループのもとで展開されており、これまでに親会社が何度か変わるなど、どこか安定感に欠ける印象だ。
それは、一体なぜだろうか?
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