インタビュー
130万台突破の「とろ雪かき氷器」 なぜ今も売れ続けているのか:担当者に聞いた(3/4 ページ)
ドウシシャが手掛ける「電動ふわふわ とろ雪かき氷器」が売れている。10年目を機にフルリニューアルした新モデルの特徴や同社が分析するヒットの要因を聞いた。
ゼロから設計を見直したフルリニューアル
とろ雪かき氷器は発売以来、顧客の要望に応えながら、これまでに5回の改良を行ってきた。しかし、大幅に設計を見直すような変更はできていなかった。そこで2025年のフルリニューアルでは、長年寄せられた要望を反映し、使い勝手をさらに向上させた。
大きなポイントは、「収納性」と「操作性」の向上だ。新商品では、旧モデルでは難しかったコンパクト設計を実現した。デザインを大幅にリニューアルし、本体を分離したことで収納時のサイズを約半分に抑えた。
操作性については、氷を削る5段階の調節をより簡単にできるよう改良した。氷の食感を決める刃の高さ調節ダイヤルは、従来の約1.6倍となる直径約3.7センチに拡大。また、モーターの回転速度を60%遅くすることで、従来製品よりも氷の食感をより細かく調節できるようにした。
その他、モーターを横に設置することで台座を広く取り、氷を器に盛りつけやすくした。電源スイッチは、一度押すと連続で削れる仕様に変更。また、モーターの回転速度も見直し、氷が一気に出ないよう調整している。
ラインアップについては、通常版のほか、2024年より発売しているスティックタイプ、さらに10年目にして初の手動タイプを発売。新商品では、家庭用バラ氷や冷凍フルーツにも対応しており、電動・手動の両タイプをそろえ、手で回す感触も楽しめる仕様とした。
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