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ビッグマックが1000円超 ウーバーや出前館が地方でなかなか浸透しない理由(5/5 ページ)

フードデリバリーが岐路に立たされている。コロナ禍をピークに、需要が減退したことも大きいが、それ以上にマズい、ある課題が浮かび上がってきた……。

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フードデリバリーの行き着く先は……?

 本稿では、フードデリバリー業界が抱える複数の問題点を分析してきた。しかし、ウーバーイーツが業績を伸ばしていることを見れば、「便利な暮らしをさらに便利にしたい」という一定のニーズはあるのだろう。


構造上の問題を解決し、拡大を図れるか……(出典:出前館)

 フードデリバリーは、生活の中の不便を解消してくれるシステムであり、仕組みさえ整えば、なくてはならない「インフラ」として私たちの生活を変える可能性がある。そのため、フードデリバリーを根本から否定するつもりはない。

 筆者が本稿で指摘したいのは、その構造的な欠陥だ。都市部での利便性を高めるという良い面は残しながら、地方や郊外におけるアクセスの悪さやサービス提供の偏りといった課題を、少しずつ修正していくことが求められる。

 そうすることで、フードデリバリーが本当の意味での「生活インフラ」になり、より多くの人の暮らしを支える存在となる可能性は十分にあるだろう。

著者プロフィール・谷頭和希(たにがしら かずき)

都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家。チェーンストアやテーマパーク、都市再開発などの「現在の都市」をテーマとした記事・取材などを精力的に行う。「いま」からのアプローチだけでなく、「むかし」も踏まえた都市の考察・批評に定評がある。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』他。現在、東洋経済オンラインや現代ビジネスなど、さまざまなメディア・雑誌にて記事・取材を手掛ける。講演やメディア露出も多く、メディア出演に「めざまし8」(フジテレビ)や「Abema Prime」(Abema TV)、「STEP ONE」(J-WAVE)がある。また、文芸評論家の三宅香帆とのポッドキャスト「こんな本、どうですか?」はMBSラジオポッドキャストにて配信されている。


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