“令和の米騒動”再び? ホテルの朝食にも増える「ビーフン」人気の裏側:スピン経済の歩き方(1/7 ページ)
輸入量が過去最多になるなど、人気が高まっているビーフン。主食とおかずの二刀流だからか、健康志向の人に好まれているからか、それとも……。
スピン経済の歩き方:
日本ではあまり馴染みがないが、海外では政治家や企業が自分に有利な情報操作を行うことを「スピンコントロール」と呼ぶ。企業戦略には実はこの「スピン」という視点が欠かすことができない。
本連載では、私たちが普段何気なく接している経済情報、企業のプロモーション、PRにいったいどのような狙いがあり、緻密な戦略があるのかという「スピン」をひも解いていきたい。
「おいおい、ようやく終わったと思っていたのに、また今年もかよ」
連日の異常な暑さでバテ気味の人たちを、さらにゲンナリさせるようなニュースが飛び込んできた。
備蓄米放出によって9週連続で値下がりしていたコメの平均価格が、ここにきて値上がりに転じたのである。8月1日に農林水産省が発表したところによれば、平均価格は3467円で、前週比で35円の値上がりとなった。
それだけではない。専門家によれば、この異常な猛暑によって最悪のシナリオの可能性もあるという。8月3日放送の『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)にコメントを提供した宇都宮大学農学部の松平尚也助教はこう述べる。
「9月以降は備蓄米が店頭に並ぶか分からない状況にありまして、猛暑が続いて高温障害などで新米のできが悪くなると高止まりどころか再上昇しかねない状況」(『グッド!モーニング』2025年8月3日放送分より)
ご存じのように、消費者を苦しめていたコメ高騰は、2024年8月にスーパーの棚からコメが一斉に消えるという「令和のコメ騒動」に端を発している。このとき、農水省が「コメは足りている」「9月になって新米が出回ったら問題解決」と突っぱね続けた結果、コメ価格が2倍に跳ね上がったのは記憶に新しい。
あのときと同じようなことが、再び起きるかもしれないのだ。
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