関西初「ボーイング737MAX」操縦体験 週末予約ほぼ100%、人気の理由は?(2/4 ページ)
大阪・なんばにオープンした関西初「ボーイング737MAX」操縦体験ラウンジ。週末予約ほぼ100%で、旅行者やビジネスパーソンに人気だ。シミュレーターを設置することで、どんな狙いがあるのかというと……。
本格的なシミュレーターを導入
ラウンジの目玉は、関西初となる「ボーイング737MAX」のフライトシミュレーターだ。ANAファシリティーズが自社ブランドの複合ビルで「飛行機に関するサービスを導入したい」と考え、航空体験施設を運営するトゥーエイトレフトに声をかけたことで実現した。
ちなみに、ボーイング737MAXは、ANAが2026年度以降に導入予定の最新型の旅客機だ。
シミュレーターは球体を切り出したような形状のスクリーンを採用し、座席からは余計なものが視界に入らずリアルな操縦感覚を味わえる。操縦中はコックピットが物理的に動くため、離着陸時の傾きや振動も体感できる仕組みだ。座席も実際のものと同じ素材を採用するなど、設備面は本格仕様にこだわっている。
フライト体験プランは15分5000円と、45分1万5000円の2種類を用意。15分プランは離着陸体験が中心で、45分プランは複数人で交代しながらの操縦も可能としている。世界中の空港から出発地と目的地を選択でき、天候や時間帯も自由に設定できる。
乱気流の中での飛行や、雪が降るロンドン・ヒースロー空港への着陸体験、ハワイの朝日やニューヨークの夜景が楽しめるフライト体験も人気だ。日本の主要空港では、地上の建物もリアルに再現されている。
操作をアテンドするスタッフは、全員がパイロットライセンスを所有している。伊藤氏は「初心者から詳しい人まで来店者の層は幅広い。どんなレベルにも対応できる専門性が必要」とスタッフの質にこだわる理由を説明する。
また、体験中はスモークガラスで囲われ、外側からは機器がうっすらと見える程度にした。ブラインドになることで体験に集中できるほか、防音効果もあり、仕事やリラックスを目的としたラウンジ利用者にも配慮している。実際、筆者の取材中も稼働していたが、音はそれほど気にならなかった。
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