「残業多い」と感じる基準、管理職は40時間 非管理職は何時間から?:MENTAGRAPH調べ
22〜65歳のビジネスパーソン1800人を対象に実施した「仕事中の休憩の取りやすさ、残業時間の捉え方に関する実態調査」。
非管理職は20時間から残業を「多い」と感じる人が最も多い――。装着型センサーなどを手掛けるMENTAGRAPH(東京都中央区)が、22〜65歳のビジネスパーソン1800人を対象に実施した「仕事中の休憩の取りやすさ、残業時間の捉え方に関する実態調査」で明らかになった。
休憩満足度は役職差なし ただし「上司の目」が壁に
月の合計残業時間について多いと感じるラインは、全体では「30時間」(23.8%)と回答した人が最も多かった。内訳をみると、非管理職は「20時間」(24.1%)が最も多く、「30時間」(23.4%)、「40時間」(19.3%)が続いた。
一方、管理職は「40時間」(24.7%)が最多となり、「30時間」(24.1%)、「50時間」(16.1%)が続く結果に。非管理職は20時間台で多いと感じる一方、管理職は30〜40時間台まで許容する傾向が表れた。
仕事の際の休憩に対する満足度については、「満足」「どちらかといえば満足」と回答した人が全体で57.6%となった。内訳は、管理職が58.0%、非管理職は57.1%だった。
「不満」「どちらかと言えば不満」と回答した人については、全体の16.7%にとどまった。内訳をみると、管理職が16.6%、非管理職は16.9%と、仕事の休憩に対する満足度については、役職によるギャップはなかった。
休憩に対する不満がある層に、休憩が取れない理由を尋ねた。全体の65.1%が「休憩を取る時間がない」と回答し、主な原因は業務都合だった。非管理職では、「周りの目が気になる」(29.6%)や「上司が休んでいないから休みづらい」(15.1%)など、見られ方や上司のふるまいが休憩を取る障壁になっているようだ。
休憩の取り方に対する考えについては、「役職に関係なく平等に取るべき」と回答した人が70.6%を占めた。一方で、「上司は部下から見えるところでは休憩を取るべきではない」(16.6%)、「部下は上司から見えるところでは休憩を取るべきではない」(11.7%)とする声もあり、職場文化が休憩行動を制約する側面も見えた。
昼休憩中の行為の許容度については、「スマホをいじる」(84.3%)、「会社の外に出る」(80.9%)、「ネットサーフィン」(77.6%)の許容度が高かった。一方で「仮眠」については、非管理職の76.0%が肯定的だったのに対し、管理職は70.0%にとどまっている。
否定的な割合については、非管理職(24.0%)よりも管理職(30.0%)の方が高く、ここにも役職間の差が見られた。休憩に対する価値観の違いが、実際の休憩行動や職場での意思決定に影響している可能性がある。
調査は、22〜65歳のビジネスパーソン1800人(管理職900人・非管理職900人)を対象に、インターネットで実施した。調査期間は2024年12月3〜17日。
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