「パリコレ」は通じない? 三宅一生からヨウジヤマモトまで東京コレの歩み:アパレルビジネス(3/4 ページ)
パリやミラノで開かれる世界的ファッションショーを、英語で何と呼ばれているのか。「パリコレ」ではなく、「○○ファッションウィーク」と呼ばれている。日本でも1970年代以降、三宅一生やヨウジヤマモトらが参加して……。
そんな状況下、日本でも「東京を5大コレクションに」という機運が高まっていきます。
1984年にロンドンコレがスタートしていたことから、5大を目指すとなったわけですが、すでに国内では1974年に山本寛斎、コシノジュンコ、菊池武夫、金子功、花井幸子、吉田ヒロミからなる「TD6(トップデザイナー6)」という団体がまとまって活動を開始しており、さらにメディアでは、東京コレクションという言葉も使われていたようです。
ここに川久保玲や山本耀司、コシノヒロコなどの新たなデザイナーが加わり、TD6は発展的に解散し、1985年7月にファッションデザイナーの団体として、東京ファッションデザイナー協議会(CFD TOKYO)が設立されました。
当時、2カ月にも渡ってばらばらにショーを開催していた東京のデザイナーをほぼ2週間に纏めるべく、三宅一生を代表幹事とし、川久保玲、松田光弘、森英恵、山本寛斎、山本耀司の6名を発起人として設立され、1985年11月、86年春夏コレクションを国立代々木競技場敷地内にテントを建てて、ここを主会場に52ブランドによるショーを開催しました。
以降、春夏と秋冬の年2回、東京でファッションショーを主催してきましたが、2000年代に入るとコレクション期間が再び長期化するようになっていました。そこで2005年10月、従来の東京コレクションに加えてテキスタイル展や他の関連イベントも含めて主催する官民一体の「東京発・日本ファッション・ウィーク(JFW in Tokyo)」が立ち上がります。
東京コレクションは、「JFWコレクション」の名称のもと日本ファッションウィーク実行委員会、ファッション戦略会議事務局が主催(のちに日本ファッション・ウィーク推進機構)、運営していくことになり、CFDはファション戦略会議の一員として運営に協力する形となりました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ファミマ「初サングラス」が大ヒット 3週間で完売した理由
ファミリーマートの「コンビニエンスウェア」、夏の新作が好調だ。ブランド初展開となる「サングラス」は、発売から1カ月足らずで、ほぼ完売したという。どんな商品なのか。
「男性用のレース下着」なぜ人気なのか ワコールが販売して分かったこと
ワコールの男性下着ブランド「ワコールメン」から発売された「レースボクサー」の勢いが止まらない。なぜ多くの男性から支持を得ているのか。
「ローソンの偏愛アイテム」まさかの人気、カタカナTシャツも売れてます
ローソンが6月10日に限定発売した「偏愛アイテム」に、じわじわと注目が集まっている。特に、Tシャツは“ローソンらしさ”が際立ち、SNSで賛否両論が見られる。社内でも反発や疑問があったというが、実際売れているのか?
「寄せて上げて」はもう古い? ユニクロやファミマが変える“下着の常識”
かつて、「寄せて上げて」が主流だったブラジャー市場が様変わりしている。近年は、体を締めつけにくいノンワイヤーブラの人気が急上昇。バストラインをキレイに整えるワイヤーブラよりも売れているという。ヒット商品を販売するユニクロ、ワコール、トリンプ、ファミリーマートに取材した。
身長155センチ以下! 小柄女性向けのブランドが、「月商1億円」になった秘密
小柄女性向けのブランド「COHINA」をご存じだろうか。2018年に創業し、その後、順調に売り上げを伸ばしているのだ。その要因として、何があるのか。毎日続けていることがあって……。
