インタビュー
「写ルンです」17億本突破 なぜ、Z世代はアナログに夢中なのか(1/4 ページ)
累計17億本を突破した富士フイルムの「写ルンです」。Z世代を中心に人気が再燃する中、スマホ専用アプリ「写ルンです+」でアナログの魅力を残しつつ、デジタル体験を拡張する狙いを探る。
累計販売本数17億本を誇る富士フイルムのレンズ付きフィルム「写ルンです」。Z世代を中心に人気が再燃する中、同社はスマートフォン専用アプリ「写ルンです+(プラス)」を5月にリリースした。写ルンですのアナログの魅力を守りつつ、デジタル体験を拡張する狙いを同社に聞いた。
2026年に発売40周年を迎える写ルンです(公式サイト価格:2860円)は、デジカメやスマホカメラの普及で需要が減少していた。しかし、2015年頃から減少のスピードが緩やかになり、2021年頃から再び増加している。
人気が再燃している要因は、「すぐに画像を確認できない」というアナログさがZ世代にとって逆に新しい体験として受け入れられていることだ。加えて「アナログ写真の粒子感や風合い、現像を待つワクワク感が新鮮に映っている」と、商品企画担当の植松美里さんは分析する。
増加する需要を背景に開発したのがアプリの「写ルンです+」だ。利用者は写真の現像をスマホから注文でき、写ルンです本体をコンビニから発送すると、約1週間で画像データとして受け取ることができる。
画像データはフィルムごとに整理され、名前やコメントを付けて思い出を振り返る「マイフィルム」機能や、お気に入りの画像からスライドショー動画を作成できる「フォトムービー」機能を搭載する。現像とデータ化の料金は2420円で、別途写真プリントも注文可能とした。
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