インタビュー
日清「完全メシ」累計5000万食を突破 担当者が明かす人気のヒミツ:海外展開も強化(5/6 ページ)
日清食品の「完全メシ」シリーズが好調だ。累計5000万食を突破し、2025年度は100億円規模の売り上げを見込むが、ヒットの要因は何だろうか。今後の戦略と合わせて日清食品の中村洋一氏に聞いた。
日清食品が考える「完全メシ」ヒットの要因
好調の要因について、中村さんに尋ねると「『健康に配慮した食生活を送りたいが、毎日の食事管理は大変』と感じている方々に、完全メシの『栄養とおいしさの完全なバランスを追求』というコンセプトが支持されていること。また、さまざまな食シーンやその日の気分に合わせた幅広いラインアップを展開していること。さらに、『完全メシ』というキャッチーで覚えやすいネーミングも後押しになっている」と説明した。
ただ、「発売当初は“おいしさ”の面では、まだまだ改善すべき点があると感じていた」(中村さん)そうだ。
状況が大きく変わったのは、「冷凍 完全メシ DELI」などの新商品が発売されるようになったころである。「例えば『冷凍 完全メシ DELI』のカレーやパスタは、普段食べている食事とクオリティーがほとんど変わらない。また、栄養バランスも整っているため、消費者にとって『これで十分だ』と思ってもらえているのではないか」(中村さん)
発売当初はメインターゲットを30〜40代の男女としていたが、現在は年代や性別にこだわらず、ライフスタイルや健康に気を使う人を対象としている。忙しい中でも栄養バランスの整った食事をとりたい人や、食生活を変えたくはないが健康には気をつけたい人に利用してもらいたいとしている。
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