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ヨーカ堂の“負け癖”断ち切れるか 復活支える「潤沢な投資余力」も:小売・流通アナリストの視点(3/4 ページ)
セブン&アイと分かれ、米投資ファンドのベイン傘下で再出発を切ったヨークHD。2028年の上場までに、歩むべき道のりとは?
ヨーカ堂とベニマルの出店のすみ分けがカギ
ヨークHDがどのような成長戦略を描くかは、来年2月の発表を待たなければ分からない。ただ、この10年のパワーバランスの変化を踏まえれば、ヨーカ堂は展開エリアをレールサイド(公共交通中心のエリア)にシフトすべきだろう。首都圏でいえば、主に国道16号線の内側がそのエリアに該当する。
一方、国道16号線の外側(ロードサイド)は車社会で、消費者が自由に移動できる分、競争が激しくなりやすいことに加え、郊外は出店余地が多く参入もしやすい。
もしそのエリアに出店するとなれば、国内有数の競合であるヤオコー、ベルク、ベイシア、さらに郊外で勢いのあるオーケーやロピアと直接競合することになる。現状のヨーカ堂がそこで勝ち抜ける可能性は高くないだろう。
そのため、群馬や埼玉といった地方のロードサイドには、同業態に強みを持つベニマルが出店していく計画となっている。
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