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森永の「板チョコアイス」はなぜ消え、なぜ売上倍増で帰ってきたのか?(4/5 ページ)

一度販売休止した森永の「板チョコアイス」が復活している。通年販売や限定フレーバー、コラボ戦略で認知拡大を果たし、直近5年で売上は2.4倍に。人気再燃の背景を探る。

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チョコ比率は一般的なチョコアイスの3倍

 プロモーション戦略とともに、商品開発へのこだわりも成長を支えている。板チョコアイスは製品の約45%がチョコレートで構成されているが、これは一般的なチョコアイス(10〜15%程度)の3倍近い数字だ。

 高い比率を実現するため、独自の配合技術を採用。味わいや食感の異なる数種類のチョコレートをブレンドすることで、パキッとした食感と滑らかな口どけを両立した。さらに、融点が低いチョコレートを使用することで、冷凍状態でも口の中ですっと溶けるよう工夫した。

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左が菓子用、右がアイス用。温度で溶け方が異なる

 形状も発売当初は角が丸みを帯びていたが、2003年から角を鋭角にした現在の形となった。より板チョコに近づけるため、開発担当者が理想の鋭角な金型を求めて板金工場を訪ね歩いたという。

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2003年から「板チョコ」らしい形状となった(筆者撮影、以下同)

 バニラアイスも、アイスの製造時に水分が凍結してできる氷の粒の大きさをコントロールして、なめらかな食感を実現している。「チョコが強すぎても、アイスが強すぎても、顧客の満足は得られない。チョコとアイスの両方をしっかり楽しめる比率にこだわっている」と谷山さんは語る。

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