職場ハラスメント、63%が「経験あり」 うち3割が相談せず、なぜ?
63%が職場でハラスメントを受けた経験がある──そんな結果が、転職サイトを運営するエン・ジャパン(東京都新宿区)の調査で分かった。受けたハラスメントの種類では、「パワハラ」が90%と圧倒的に多かった。
63%が職場でハラスメントを受けた経験がある──そんな結果が、転職サイトを運営するエン・ジャパン(東京都新宿区)の調査で分かった。受けたハラスメントの種類では、「パワハラ」が90%と圧倒的に多かった。
「セクハラ」の回答率には年代差があり、20代が36%に対し、40代以上は17%と19ポイントの差が生じている。同社は「若年層ではジェンダーやプライバシーに関する問題意識が相対的に高い」と分析する。
回答者からは、「昼夜問わず電話がかかってくる、電話に出なければ、なぜ電話に出ないんだと叱られる」(20代男性)、「上司から『残業が多いのは能力不足だからだ』と全員の前で叱責された」(20代女性)、「経営者の意にそぐわない発言をすると怒鳴られた」(30代女性)といった声が寄せられた。
ハラスメント被害、相談しない理由
ハラスメントを受けた人の相談先としては、「上司」(32%)が最多で、「誰にも相談していない」(31%)、「同僚」(25%)が続いた。年代別では「誰にも相談していない」割合が20代で24%に対し、40代以上では33%と高く、年齢が上がるほど孤立傾向が強まることがうかがえる結果となった。
誰にも相談しなかった理由としては「相談しても解決にならないと思ったから」(68%)が最も多く、「相談窓口や担当部署がなかったから」(28%)、「仕事で不利益が生じると思ったから」(26%)が続いた。
何らかの相談をした人のうち、解決したのは11%という結果に。「解決しないまでも改善した」は16%で、状況が好転したケースは全体の27%にとどまった。「解決しなかった」(63%)、「状況が悪化した」(10%)を合わせると73%に達した。
ハラスメントのない職場づくりのために企業に求める取り組みとしては、「相談窓口の設置」(43%)が最も多く、以下「ハラスメントの実態調査」(41%)、「風土の改革」(39%)が続いた。
調査は8月4〜31日、「エン転職」を利用するユーザー1955人を対象にインターネットで実施した。
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