約6割が「上司が理解してくれない」 やりがいを自分自身で作り出すための方法とは?
上司からの理解が低いと同時に仕事へのやりがいを感じる割合も低くなることが分かった。自分自身でやりがいを作り出す方法としては、何が考えられるか?
上司の理解と仕事のやりがいに相関はあるのか。コンサルティング事業を展開するタバネル(大阪市)によると、上司に理解されていると感じる社員の69%が仕事にやりがいを覚えていることが分かった。一方、理解が得られていない層では、仕事へのやりがいを感じる割合は19%にとどまった。
上司に理解されていると感じているか聞いたところ、「あてはまる」は38%、「あてはまらない」は62%となった。
上司の理解が仕事のやりがいに与える影響はどうか。「仕事にやりがいを感じている」は全体で38%だった。しかし「上司理解が高い層」で見ると、やりがいを感じる割合が69%に上り、「上司理解が低い層」では19%にとどまった。上司理解が低い層は、高い層に比べてやりがいを感じていないことがうかがえる。
「上司理解が低い層」にとって、どのような行動がやりがいに影響を与えるのか分析したところ、個人の目標を理解し、感情や意思を込める「個人目標コミット」(相関係数0.642)が最も高い相関を示したほか、「チーム目標コミット」(同0.573)も高かった。
また、従業員が仕事を主体的に捉え直して再構成するという考えの「ジョブ・クラフティング」では、仕事の意味や目的を捉え直す「認知的クラフティング」(同0.601)が最も高かった。
一方で、上司に変わってほしいと働きかける「上司への働きかけ」(同0.538)や、仕事の内容やタスクのやり方を工夫する「業務クラフティング」(同0.499)、同僚や周囲との関係に働きかける「関係性クラフティング」(同0.513)は、他の行動と比べて相関が低かった。
タバネルは「上司の理解が低い状況下でやりがいを高めるためには、上司への働きかけよりも、自分の目標や仕事の意味に対する能動的な働きかけが重要」とコメントした。
調査は、20〜59歳の会社員600人を対象にインターネットで実施した。調査日は10月7日。
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