“眠りを変える指輪”が人気 国内1位「ソクサイリング」は世界の競合にどう挑む?(1/4 ページ)
「スマートリング」の需要が世界的に高まっている。国内市場も右肩上がりで、各社の競争が激化。国内シェア1位の国産スマートリング「ソクサイリング」は、世界の競合とどう戦っていくのか。
「スマートリング」の需要が世界的に高まっている。調査会社のFortune Business Insights(フォーチュン・ビジネス・インサイト)によると、世界のスマートリング市場規模は、2024年に3億4090万ドル(約500億円)と推定。2032年には、25億2550万ドル(約3700億円)に拡大すると予測されている。
国内市場も右肩上がりで、富士キメラ総研によると、2028年の市場予測は2022年比で4.7倍の33億円に。新たな文化形成の幕開けである「黎明期」と評価されている。
この市場で、国内シェア1位(※)を獲得しているのが、スマートリングを手掛けるSOXAI(ソクサイ、横浜市)だ。スイス連邦工科大学、清華大学、東京大学などの研究機関出身の工学博士4人を中心に、2021年に創業した。
(※)スマートリング関連アプリにおける日本国内ダウンロード数において(App Store/Google Play 合算値・調査期間:2022年1月1日〜2024年12月31日・AppMagic調べ)
同社が販売する「SOXAI RING(ソクサイリング)」は健康管理に特化した製品で、運動や睡眠などのデータからコンディションを把握し、改善に役立てるのが狙いだ。医療機器の認証は受けていないが、同社副社長の光頼篤樹氏は「データの精度は医療機器と同水準」だと主張する。
一方、世界市場で最も高いシェアを持つのは、フィンランド発のOura Health Oy(オーラ・ヘルス・オイ、以下オーラ)が2015年に発売した「Oura Ring(オーラリング)」だ。ソクサイリングと同様に健康管理に強みがあり、累計販売数は550万個を突破した(2025年9月時点)。
なぜ、世界的にスマートリングの需要が高まっているのか。ソクサイは世界の競合とどう戦っていくのか。光頼氏に取材した。
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