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“自社タイミー”を独自開発→人手不足を劇的に解消 サラダ専門店が生み出した、すごいアプリの正体(2/2 ページ)

サラダ専門店「クリスプサラダワークス」を展開するCRISPが、アルバイトスタッフのシフト管理にいわば“自社タイミ―”といえる制度を導入した。具体的にどういったものなのだろうか?

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「良い接客を見える化」するインセンティブ制度

 2025年からは、接客品質の向上を目的にインセンティブ制度も開始した。モバイルオーダーアプリを通じて年間20万件以上寄せられる利用客からのフィードバックを活用し、顧客満足度が高かったスタッフには報酬が出る仕組みだ。

 「同じ商品を同じ時間で提供しても、良い接客をするスタッフは会社に何倍もの価値をもたらしてくれる。しかし、これまではそうした努力は報われにくかった」と宮野社長は語る。


CRISP 宮野浩史社長

 これまでは接客スキルに差があっても、同じ作業ができるレベルであれば基本的に同一の時給が支払われてきた。しかし、利用客の立場からすれば、印象が悪いスタッフに接客された場合、再来店を控えることもある。商品や提供スピードに問題が無くても、「接客の良しあし」が店舗の評価に直結する。

 CRISPは、こうした接客の質を可視化し、評価を反映する仕組みとしてインセンティブ制度を設計した。評価の高いスタッフには報酬を支給し、接客品質の向上を後押しする狙いだ。


スタッフが店頭でサラダを盛りつけて提供する

 さらに10月には、店舗単位でのインセンティブ制度も導入。顧客満足度が最も高かった店舗には報酬20万円が支給され、スタッフ全員で分配する。接客担当だけでなく、仕込みや清掃などの裏方業務も含め、チーム全体で品質向上を目指す。

 これらの取り組みの結果、シフト充足率は2023年の96.4%から、2025年は98.4%へ上昇する見込みだ。さらに、従業員アンケ―トでも満足度が上がっており、エンゲージメントスコアは2023年の88.9%から、2025年は90.4%へ改善する見込みだという。

 宮野社長は、「良い接客をすれば報われるという仕組みを作ることで、『もっと頑張ろう』と思える環境にしたかった。お客さまにも、働くスタッフにも良い体験を提供することが会社の成長につながると考えている」と語った。

【2025年10月28日午前11時25分 本文に一部誤りがあり削除いたしました】

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